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東京都日野市のクリニック開業事情

東京都日野市でクリニックを開業する前に知っておくべきデータは、クリニックの件数、特に人口比あたりの数値です。

日野市の開発状況や人口推移予測と合わせて解説します。

東京都日野市のクリニックの特徴

東京日野市の診療科目別件数、そして10万人あたりの数は下記のとおりです。(2021年11月時点のデータ)

日野市のクリニック数
引用元:公益社団法人日本医師会「地域医療情報システム」 https://jmap.jp/cities/detail/city/13212

一番多い内科に続いて小児科と外科は半数程度。次いで皮膚科や眼科、精神科などが続いていきます。

この件数順は東京都全体でも同じ傾向にあり、特別大きな特徴はありません。

人口10万人あたりの件数でみた場合、東京全体とは大きな差がついている診療科目ばかりです。

東京内の他市区は1-2科目ほど東京全体より割合が多いケースもみられますが、日野市ではひとつもありません。診療科目を問わず、人口あたりのクリニック件数が少ない地域であり競合は少ない地域といえます。

きちんと広告宣伝でき、周辺地域に住む住民を患者として取り入れられれば、経営も安定するでしょう。

クリニックの開業を東京で考えており、まだ地域が決まっていないという方は日野市も候補として含めておきたい地域です。

なお2022年には日野駅から徒歩圏内に医療ビルである「日野駅前医療モール」が開業した実績もあり、テナントが今後増えていく可能性も充分にあります。

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東京都日野市の将来推計人口

2015年に日野市が公表した人口推移の予測は下記のとおりになっています。

日野市「日野市人口ビジョン」
引用元:日野市「日野市人口ビジョン」 【pdf】https://www.city.hino.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/752/20160331-150142.pdf

2025年がピークで以降は緩やかに減少していく状況です。人口が減少していくという予測自体は日野市だけではなく東京全域でも同様ですが、減少に入る時期は東京全域よりも少し早くなっています。

生産年齢では人口が減り、高齢者の人口が増加します。

東京都日野市の再開発状況

東京都日野市でクリニックを開業するなら、日野駅だけでなく豊田駅の南側も注目すべきエリアです。

地区まちづくり計画が2016年に決定されて以降、マンションの開発やショッピングモール街の設置が予定されています。将来日野市が活性化された地域になる可能性は充分にある地域です。

人口やアクセスの増加が見込めるだけではなく、開発に合わせた建築で医療モールなど開業をしやすい物件が見つかるチャンスもでてきます。

なお医療施設だけに特化した医療モールの物件は、一般的な不動業者ではほとんど取り扱っていません。

クリニック開業をサポートする企業や薬局企業などが情報をもち仲介しているケースが一般的です。戸建てにするかテナントにするかも含めて、地域情報などと一緒に相談してみましょう。

日野市でクリニックを開業するための準備

開業に必要な許認可と要件

日野市でクリニックを開設するには、事前に「診療所開設許可」を受ける必要があります。開設許可を希望する15日前までに、「開設許可申請書」を保健所へ提出してください。

許可を取得したら、実際に開設した10日以内に「診療所開設届」を提出します。忘れないようにしておきましょう。

法人の場合のそれぞれ必要な提出書類を、以下にまとめました。

開設許可申請の提出書類

  • 1)診療所開設許可申請書
  • 2)申請手数料:19,000円
  • 3)定款または寄付行為の写し
  • 4)法人の登録事項証明書(発行後6ヶ月以内のもの)
  • 5)土地及び建物の登記事項証明書(発行後6ヶ月以内のもの)
  • 6)土地又は建物の賃貸契約書の写し(原本も)
  • 7)敷地の平面図
  • 8)敷地周辺の見取り図
  • 9)建物の平面図
  • 10)エックス線診療室放射線防護図
  • 11)診療所への案内図

開設届の提出書類

  • 1)診療所開設届
  • 2)管理者の医師の臨床研修修了登録証の写し及び免許証の写し(本証も)
  • 3)管理者の履歴書
  • 4)診療に従事する医師の臨床研修終了登録証の写し及び免許証の写し(本証も)
  • 5)業務に従事する助産師・薬剤師・歯科衛生士等の免許証の写し(本証も)

※エックス線装置を備え付けた場合、別途エックス線装備付届を設置後10日以内に届け出ること

クリニックの開業までの流れ

クリニック開業には、すべきことが多くスケジュール管理が重要です。開業日を設定し、そこから逆算して余裕のあるスケジュールを組みましょう。

①診療圏の調査と物件の選定

クリニックを開業する場所を決めるためには、診療圏調査は欠かせません。一度決めたら簡単には移転できませんので、開業後の経営を大きく左右します。

人口・競合数・立地・発展性のポイントから、特にクリニックの周囲500m以内を重点的に調査しましょう。

調査に基づいて、最適な物件を探して賃貸契約をします。内装工事には2ヶ月ほどかかるため、契約は開業4ヶ月前までに行いましょう。

②内装工事

物件の契約が終わったら、内装工事に取りかかります。設計業者と相談して、開業2ヶ月前までには終わるように工事期間を設定しましょう。

また申請に必要なので、業者に図面をもらっておいてください。仮のものでも大丈夫です。

③開設手続き(保健所)やその他の書類提出

クリニック開設の15日前までに「開設許可申請書」を、開設したら10日以内に「開設届」を保健所に提出します。

前述した通りさまざまな書類が必要なので、漏れがないように早目に準備をしましょう。

保健所の立入検査が入ることがあるため、一般的には内装工事が終わったタイミングで提出します。

ほかにも社会保険事務所、福祉事務所、労働基準監督署、地区医師会、都税事務所、税務署、ハローワーク、年金事務所、所轄消防署などに書類提出が必要になることがあります。

院長が自分で提出まで行わなければならないことが多いので、早目に手続きをしてください。

④保険医療機関指定申請(厚生局)

開設届を出しても、保険診療は行えません。保険診療を行うためには、厚生局で「保険医療機関指定申請」を行います。

注意していただきたいのは、開設届が受理されてからでないと申請できないこと。さらに申請できるのは毎月1度、受理までに約1ヶ月かかるので、開業に間に合わないと保険診療ができないことになります。スケジュールはしっかり確認しておきましょう。

クリニック開業の費用相場

東京でクリニックを開業する際の費用相場は、2,000〜3,000万円です。このうち内装工事には1,000〜2,500万円と、大きな費用がかかります。クリニックの規模や診療科目によっても異なるため、気になる方は詳しく紹介している以下のページをご覧ください。

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