クリニック開業を行う際、コンサルティング会社に依頼するケースも少なくありません。しかしコンサルティング会社は数多く存在しているので、どの会社に任せたらよいのか、どう選んだらよいの分からないこともあるでしょう。このページではコンサルティング会社の選び方について紹介します。
コンサルティング会社によってサポート体制やサービス内容などは変わるため、ご自身に合った会社を探すことが大切です。ここでは選ぶポイントを紹介します。
コンサルティングを頼むうえで、一番重要なポイントが料金・支援内容です。コンサル会社によって初回相談料が無料の場合や、全てコミコミ価格で提示している場合などさまざまです。そのため自身の希望にマッチしているかどうかを確認しましょう。
実績を確認することも大切になってきます。ただ豊富な実績があるからと言って、クリニック開業予定エリアの実績がなければ意味がありません。エリアによって注意しなければならないポイントが異なるため、エリアに対する実績をチェックしましょう。また希望する診療科に対する実績もあるほうが、しっかりとしたコンサルティングが受けやすくなるので必ず確認してください。
開業コンサルティングは有料と無料があります。無料コンサルは、基本的に医療機器メーカー・ハウスメーカーなどが兼業で行っているサービスです。無料で相談できるというメリットがありますが、コンサルに関する知識が不足しているケースもあるので注意しましょう。また医療機器や内装工事を任せるといった暗黙の了解もあります。
有料コンサルはコンサルティング業務をメインに行っており、幅広い知識を豊富に持っているためトータルで任せたい方にオススメです。ただ費用が発生するため、予算を踏まえて依頼するかどうかを考える必要があります。
コンサルの知識・提案の質はどうかも重要です。もちろん会社選びも大切ですが、どんな担当者になるかが重要になってきます。そのため会社を選ぶ際、複数のコンサル会社を選び、事前に問い合わせや相談を行ってください。会社の担当者とやり取りをすることで、相性・スキルなどを見極められるでしょう。担当者との相性を確認したうえで、どこの会社に任せるのかを決定することが大切です。
ただ担当者を選ぶとき、誰が良いのか分からないことも。その場合は同じ質問を異なる担当者に行ってみてください。その返答によって担当者のスキル・対応力・提案力に差が生まれ、納得できる担当者に任せることができます。
自分の価値観が合うかどうか、理念を重視してくれるかどうかもコンサル会社を探すうえで重要になってきます。クリニックを開業するうえで経営理念・医療理念・院長の考え方などは、クリニックの方向性を決定するうえで欠かせません。コンサル会社はパートナー的存在になってくれるので、価値観が合わなければ上手くいかないでしょう。そのため価値観の合うコンサル会社に任せることが大切です。
クリニック開業のコンサルティングと言っても、いくつかの種類があります。ここではコンサルの種類について見ていきましょう。
新規でクリニックを開業する際に、トータルでサポートしてくれる会社です。基本的に有料となり、卸売業・建築会社などとの関係性はないので公正なサポートが受けられます。ただ担当者によってスキル・知識量に違いがあるため、しっかりと担当者の質を見極めなければなりません。満足いくサポートが受けられるかどうかをチェックしてください。
製薬・医薬品・医療機器会社などが行っているコンサルタントで、他の医療機関の情報が入手しやすいというメリットがあります。また特定の診療科に関するノウハウを有していることも多く、勤務医時代に付き合いのある方に対して気軽に依頼しやすいでしょう。ただ医薬品・医療機器を導入に付随したコンサルティングなので、その会社が提供するサービスを利用しなければなりません。また開業後の経営コンサルは対応していないケースがほとんどです。
ハウスメーカー・不動産会社・設計事務所などが行っているコンサルタントで、基本的には無料です。開業スケジュールに応じてコンサルを担ってくれるので、スケジュールが把握しやすいというメリットがあります。ただ建物が完成したあとにサポートが引き続きあるかどうかは、必ず確認が必要です。またクリニックを建てる、内装の会社が決まってしまうというリスクも。
顧問先として医療機関が多くある、または医療に特化している事務所などによるコンサルティングです。基本的に顧問契約を引き続き行うといった前提があり、そのうえで無料コンサルを行ってくれます。経理・人事・労務など医療関係では対応が難しい業務を任せられるといったメリットがあるでしょう。ただ担当者の専門分野に応じたコンサルティングを行いやすくなる恐れも。
基本的には調剤薬局や医療モールなどが運営している物件に入る医師に対し行うコンサルティングです。無料のケースが多く、開業後も相談に乗ってくれるでしょう。また内装工事・金融機関などの紹介もしてもらえるため、開業の負担を軽減できます。ただ開業する場所は限定されてしまうので注意してください。
引用元:なの花東日本公式HP(https://www.msnw-kaigyou.jp/)
引用元:PHCメディコム公式HP(https://www.phchd.com/jp/phcmn)
引用元:アプト公式HP(https://www.iinkaigyo-navi.net/)
【3社の選定理由】
2022年3月17日時点「クリニック開業 東京」「医院開業 東京」とGoogle検索して表示された59社の中から、本格的な診療圏調査を無料で提供している会社の内、3社を以下の理由により選出。
なの花東日本(メディカルシステムネットワークグループ)…該当企業の中で唯一、開業のコンサルティング費用が無料で、自社でテナント(医療ビル・モール等)を企画開発している。
PHCメディコム…該当企業の中で、医院継承に対応し、最も多くの医療ITシステムを開発している。
アプト…該当企業の中で、23区、23区外(諸島部除く)戸建て物件の紹介数が最も多く、不動産仲介業や建築工事業を行っているため、自由度の高い物件を見つけることができる。