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東京で「一般内科」を開業する際のポイント

東京で一般内科の開業を検討する方に向けて、対応する範囲や失敗しないための注意点、準備するべき機器などを解説します。

東京の一般内科が診療する範囲とは

一般内科とは専門的ではない体調不良、風邪などを診察する診療科目です。

入り口の多くは“ちょっとした体調不調”ですが、状況によっては専門診療科目へ紹介するため、幅広い医療知識が必要となります。

現代人に多い生活習慣病や予備軍の治療、健康診断の結果をもとに相談に訪れる方の診察が多くなる診療科目です。

治療に加えて予防接種や自治体の健康診断を実施するクリニックもあります。

総合的な診療科目のため、日常的に相談できるクリニックをつくっておきたいと考える方からかかりつけ医として選ばれやすい診療科目です。

内科の開業ポイント

立地

立地の選定は、まず開業したいエリアを絞り込むことから始めます。

どのあたりに開業したいかという希望があると思いますので、そのなかから物件に目星をつけて、その場所を中心にして同じ診療科の医療機関を調査していきます。

ただ、この調査では、まず自院が一般内科のみにするのか、他の専門科も標榜するのかを決めておくことをおすすめします。そうすることで、エリア内での自院の立ち位置が想定できます。

また、希望エリア内でも住宅地、オフィス街などで患者層は違います。一般内科を中心に幅広い年代を狙うなら住宅街、内視鏡や健診、検査などを中心にするならばオフィス街という選定も必要でしょう。必要な面積の目安としては、30坪から45坪程度、大型の検査機器を導入するのであれば、少し余裕を持たせたほうが良いでしょう。

内装

まず、内科の場合には診察時間が長くなる傾向がありますので、待合室のスペースを広く取れる物件が良いでしょう。物件が戸建てかビルかによっても違いますが、可能な限りバリアフリー設備は必要です。

住宅街などで開業をする場合には、キッズスペースを用意できるとファミリー層の患者さんを取り込みやすくなります。また、一般内科の他、どのような専門科を標榜するかで、院内のレイアウトも異なってきます。例えば、呼吸器内科の場合、レントゲンやスパイロメトリ、喀痰検査などを実施しますので、検査室の広さなども検討事項です。

感染症対応のために動線計画や換気も考慮する必要があります。循環器内科の場合には、診察前の検査が多くなる場合もあります。

そのため、受付から検査室までの動線をスムーズにすることが必要です。また、高齢患者さんが多くなることも予想されるので、バリアフリーは必須となるでしょう。

採用

採用については、立地とも密接に関係してきます。都市部の駅に近い立地であれば、事務スタッフ、看護師など医療スタッフも多くの応募があると考えられます。しかし、地方の住宅街などの場合、スタッフを集めるのには少し苦労するかもしれません。

車での通勤を想定した駐車場の確保などの課題もあるでしょう。スタッフの経歴としては、まず、受付事務スタッフに必ず経験豊富な人材を入れることをおすすめします。

開業当初は事務作業も多く、レセプト対応も大変なためです。なかなか人材が見つからない場合には、派遣社員などを考慮しても良いかもしれません。優秀であれば、派遣から正社員に切り替えることも可能です。

看護師など医療スタッフの場合も経験豊富な人材がほしいところ。専門科を設置するならば、その分野に精通した人材も必要です。現在では医療専門の求人会社も多くありますので、そこを利用してみても良いかもしれません。

マーケティング

内科分野は、競合する医療機関が多い科目です。広告を出すのであれば、地域密着型の媒体をおすすめします。例えば、最寄り駅の広告スペースや、バス停が付近位あればバスの中の広告、地域限定のフリーペーパーへの広告、電柱広告などが考えられます。

また、インターネットを活用した方法もあります。現在、ホームページ制作は多くのクリニックでおこなっています。それに加えて、MEO対策(Map Engine Optimization)という手法もあります。これは、グーグルマップ検索画面上部に表示される地図の「マップエンジン最適化」をすることで、自院を上位に表示させるものです。

グーグルビジネスプロフィールで無料登録ができます。注意点としては、ホームページを含めたインターネットを活用した広告の場合、コンセプトをしっかりと打ち出すことが重要です。「内科全般を診ます」よりも、例えば「循環器内科として、心エコー検査ができます」といったほうがすぐに検索されやすい傾向にあります。

h2内科の開業資金

開業をするときに、一番気になることが資金の問題でしょう。これは、物件や検査機器をどのようなものにするか、人員の数など、さまざまな条件で変動してきます。ただ、東京近郊で、一般的な内科クリニックを開業した場合の試算をすると、以下のようになります。

内装工事(50坪) 3,000万円
医療機器 1,000万円
テナント保証金 500万円
広告宣伝費 300万円
什器・備品 200万円
医師会入会金 400万円
開業コンサルタント 100万円
薬剤費 50万円
運転資金 1,500万円
開業前経費、予備費 100万円
合計 7,150万円

東京で一般内科を開業する際に注意するべき点

東京で一般内科を開業する方は、同じエリアの競合クリニックと比較して差別化できる強みをもっていないと、経営が難しくなる点に注意が必要です。

独立してクリニックの開業を検討している方には、下記の理由から一般内科を検討している方もいるでしょう。

しかし、ライバルも多いので「一般内科」というだけでは患者から簡単には選ばれません。

2019年時点における調査で、東京の上位5位診療科目件数と割合は下記のとおりです。同じクリニックで重複している診療科目も含めます。

もちろん別に専門分野を大きく掲げているケースもありますが、「内科」はもっとも多い診療科目であるのは確かです。

一般内科だけで始めたけれど経営が難しくなると感じ、勉強して診療科目を増やすといった事例もあります。下記のように何らかの戦略を考えなければいけません。

特に東京郊外に設置する、または首都圏内でも周囲に一般内科が少ない立地を選ぶのは効果的です。

立地の知識をもっていない方は、コンサルタントなど医療の開業戦略に詳しい専門家へ相談してみましょう。

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東京で一般内科を開業する際準備するものとは

一般内科を開業するにあたり、用意しておくべき機器は少なくありません。

まず診療科目を問わず必要となる電子カルテや予約システムです。手書きや紙でも問題ないと考える方もいるでしょう。

しかし予約システムの導入は患者を待たせる時間を減らし、差別化ポイントになります。

血液検査自体は業者へ委託できますが、クリニック内に用意されていると「迅速に結果が分かる」という差別化につながります。また委託する場合でも採血装置は必要です。

他にも一般的な風邪症状で相談にきた患者に対して使う聴診器も欠かせません。

ウイルス感染やリウマチなどを発見する際にはCRP検査機器も必要となります。肺炎やがんが発生していないかなど病状を切り分けるため、レントゲン機器もできれば用意しておきたい設備です。

また専門的な診療科目を加えるなら、それぞれ必要となる医療機器も合わせて用意しなければいけません。機器を用意する資金がない方はローンやリースを活用しましょう。

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