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東京で「精神科」を開業する際のポイント

東京で精神科を開業するにあたり、診察する範囲や宣伝方法など意識するべき点をご紹介します。

東京の精神科、診療範囲とは?

精神科は主に心の病気とされる下記の治療に対応する診療科目で、精神神経科と実質的に同じ診療科目です。

厳密には物忘れや睡眠障害なども含まれる診療科目で、クリニックによっては診療対象としています。

しかし患者からは精神科に行くべき症状と認知されていないケースもあるため、物忘れや睡眠症状が得意分野の方は、ホームページや看板にて具体的に掲げておくのがおすすめです。

また心理的な要因で引き起こされつつも症状が頭痛など体の不調として表れる場合、本来は心療内科が該当します。

ですが、治療方針としては同様かつ患者も違いが分からない中で訪れるということもあるため、精神科と心療内科のどちらも対応できるようにしておくのが一般的です。

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精神科の開業ポイント

立地

クリニックの立地を検討する場合、診療圏調査から始めるのが一般的です。内科などのクリニックはもちろん、精神科といった専門性の高いクリニックでも同様です。

まず、希望するエリアのなかで、仮の物件を設定します。そこから、後述する一定の範囲の中で診療圏を仮定します。

その圏内に競合する医療機関がいくつあるかをチェックし、受療率から推定患者数を算出します。

内科などの競合が多いクリニックの場合には、駅に近くビルの一階など認知度が高い場所が有利になる傾向があります。

一方で精神科など、専門性の高い診療科の場合には、それほど好立地にこだわらなくても良い傾向にあります。

前述の診療圏を精神科のクリニックに当てはめるなら、都市部では1キロメートル前後、地方であれば3キロメートル程度を想定できます。

駅から少し離れていても、ビルの上層階でも、専門性が高ければ患者さんは集まります。特に精神科ということを考えれば、患者心理としてはむしろ認知度の低い立地を望む場合が多いです。

内装

内装については、やはり落ち着いた雰囲気のものが好ましいです。

精神科の場合は、大型の医療機器などを使用した検査は比較的少ないので、内装のスペース的にも余裕があると思います。

精神科の患者さんは長期間通院される場合も多いので、特に待合室は圧迫感がなく、開放的なイメージを演出することが重要です。

例えば、大きめの窓を設置して、外の景色が見えるようにしたり、太陽の光がなるべく入るようにしたりする工夫です。あまりにも内装に気を使わず重苦しい雰囲気であれば、再診にもつながりません。

ただ、一つ気をつけておきたいことは、プライバシーの保護です。容易に外からクリニック内が見えるようなレイアウトは患者さんも嫌がります。また、患者さん同士の距離にも気を使い、余裕を持った待合室のレイアウトにしましょう。

採用

まず、事務スタッフですが、クリニックの開業に合わせて、事務のルール作りや患者さん対応のマニュアル、レセプト対応など非常に煩雑な作業があります。

ですから、医療事務に経験豊富なスタッフを中心にして集めることをおすすめします。

もし、紹介や一般募集で難しい場合には、派遣会社などに依頼してみましょう。

次に医療スタッフです。こちらも経験豊富なスタッフを集めたいところです。看護師は、やはり経験プラス「精神科認定看護師」の資格があると良いでしょう。

また、精神科特有のコメディカルとして、「公認心理師」「臨床心理士」の資格があります。こちらのスタッフが在籍していることで、自由診療のカウンセリングも実施可能になり収益にもつながります。多くの精神科で採用されていますので、十分に検討する余地はあるでしょう。

マーケティング

精神科のマーケティングも他の診療科と同様です。

若年層から働き盛りの層には、インターネットを通したマーケティングが有効でしょう。ホームページ作りはもちろん、MEO対策も行い、マップ検索時に上位表示させるなどの方法もあります。

特にホームページを製作するにあたっては、ネット上のあらゆる検索結果から集まってくるため、十分にわかりやすく、自院のアピールポイントを説明できていることが重要です。

医療系のコンサルタントや広告代理店などに任せることになると思いますが、任せきりにはせずに、忙しくても必ずチェックをするようにしてください。また、精神科では、企業との産業医契約や介護施設との契約などを実施しているクリニックもあります。そちらも検討してみると良いかもしれません。

精神科の開業資金

東京近郊に精神科クリニックを開業する場合の費用試算をしてみました。エリアや物件などの条件により、金額は大きく変動します。また、医師会への入会金などは含まれていません。

不動産 3,444,000円
設計・施工 25,750,000円
システム 4,620,000円
家具・家電 2,000,000円
採用 200,000
マーケティング 3,300,000円
資材等 605,000円
心理検査 1,100,000円
研修時人件費 550,000円
行政手続き 330,000円
その他 1,100,000円
37,269,000円

東京で精神科を開業する際の注意点

開業する医師の心構え

東京で精神科として開業する医師が注意しておくべき点は、患者の影響を受けすぎてしまわないことです。 患者をないがしろにせずしっかりと話を聞くことも大切なのですが、医師が心を病んでしまっては診察ができません。仕事とプライベートのバランスをとり充実した生活を送る意識が必要です。

ターゲットは多いが、訪れやすい宣伝を

ストレスが溜まりやすい現代社会において、精神科の需要は増えています。2017年時点では心理的な疾患で通院する方は約30人に1人の割合で、5人に1人は生涯にて精神疾患にかかるといわれているほどです。

しかし一方で初めて精神科へ訪れる際には、抵抗を感じる方が多い状況でもあります。初期症状でも診察しても問題がない、じっくり話を聞くなど抵抗をなくす宣伝が新規集患を増やすポイントです。

また継続的に訪れる患者に対して傾聴しすぎると、新規患者へ対応する時間がなくなってしまう点にも注意しなければいけません。既存患者だけで予約がいっぱいになる状況は避けておくべきです。新規患者だけに対応する曜日や時間を決める方法もあります。

東京の精神科が開業で準備しておくべき機器とスタッフ

精神科ではあまり検査を実施せずリハビリや治療室も基本的に使わない診療科目のため開業費用は抑えられます。 実施する検査は血液検査が中心ですが、体の不調ができる心療内科にも力を入れるならエコーや心電図などの検査機器が必要です。

初診に抵抗を感じやすい精神科では、話さずに予約できるシステムを導入しておくと集患につながり、予約も管理しやすくなります。

看護師を設置するかどうか迷う方もいると思いますが、血液検査は開業後あまり行われず活躍する機会が多くありません。

看護師よりも患者に不快な思いをさせない対応ができる受付担当者の雇用、症状に応じて対応を依頼するカウンセラーとの連携を意識しましょう。

精神科のなかでもどんな治療に力を入れるかによって準備する人員や機器が異なります。立地も含めて相談してくれるコンサルタントと力を合わせて開業の準備を進めるのがおすすめです。

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