損益分岐点とは、売上高と費用が等しくなり利益がゼロになる売上高を指します。この数値を上回れば黒字、下回れば赤字です。
クリニックは人件費や家賃といった固定費の割合が大きい「固定費型事業」に分類されます。損益分岐点が高くなりやすい反面、超えた売上からは限界利益を確保しやすい構造でもあります。
クリニック開業にあたって損益分岐点を把握することで、経営状態の可視化や具体的な売上目標の設定に役立ちます。
固定費は患者数に関わらず発生する費用です。家賃・人件費・医療機器リース料・広告費・医師会費などが該当します。
変動費は診療量に応じて増減する費用で、医薬品費・診療材料費・検査委託費などが含まれます。
開業直後は人件費を固定費として扱う方が、経営判断をしやすくなります。分類が難しい費用はどちらかに統一して計算することが大切です。費用区分を正確に行うことが、損益分岐点の精度に直結します。
損益分岐点の計算は、次の3つのステップで進めます。はじめに経費を固定費と変動費に分類し、次に変動費率(変動費÷医業収入)を算出します。最後に以下の計算式へ当てはめます。
損益分岐点売上高=固定費÷(1−変動費率)
この計算式から求めた損益分岐点を、患者単価と月間診療日数で割ることで、1日あたりの必要患者数がわかります。日々の診療における具体的な目標値として活用でき、開業前の事業計画策定にも役立ちます。
損益ベースの分岐点に加え、生活費や借入返済額を固定費に含めた「資金ベースの損益分岐点」も把握しておくことをおすすめします。損益上は黒字でも、実際の資金繰りが成り立たないケースがあるためです。
固定費の削減策として、家賃交渉や医療機器導入時の相見積もり、リース費の見直し、人員配置の最適化などが挙げられます。変動費に関しては、医療消耗品の仕入れ先見直しや在庫管理の徹底が効果的です。
経営状態の把握には「損益分岐点比率(損益分岐点÷売上高×100)」が役立ちます。厚生労働省「第23回医療経済実態調査報告(令和3年実施)」によると、医療機関の平均は約90%と高い水準です。開業準備の段階から経費を意識した計画を立てることが大切です。
損益分岐点の把握は、クリニック経営を安定させるうえで欠かせません。開業前の事業計画段階から固定費・変動費の管理を意識し、必要に応じて税理士やコンサルタントなどへの相談も検討しましょう。
引用元:なの花東日本公式HP(https://www.msnw-kaigyou.jp/)
引用元:PHCメディコム公式HP(https://www.phchd.com/jp/phcmn)
引用元:アプト公式HP(https://www.iinkaigyo-navi.net/)
【3社の選定理由】
2022年3月17日時点「クリニック開業 東京」「医院開業 東京」とGoogle検索して表示された59社の中から、本格的な診療圏調査を無料で提供している会社の内、3社を以下の理由により選出。
なの花東日本(メディカルシステムネットワークグループ)…該当企業の中で唯一、開業のコンサルティング費用が無料で、自社でテナント(医療ビル・モール等)を企画開発している。
PHCメディコム…該当企業の中で、医院継承に対応し、最も多くの医療ITシステムを開発している。
アプト…該当企業の中で、23区、23区外(諸島部除く)戸建て物件の紹介数が最も多く、不動産仲介業や建築工事業を行っているため、自由度の高い物件を見つけることができる。