中央区における既存のクリニック件数について施設種類ごとにみてみると、一般診療所以外では、内科系診療所の389件がもっとも多いことがわかります。そして、内科系診療所に次いで多いのが皮膚科系診療所の262件、さらに外科系診療所の253件と続きます。
また、人口10万人あたりの施設数について、東京都全体の平均と比較した数字を施設種類ごとにみてみると、特に産婦人系診療所と皮膚科系診療所が特に多く、中央区の件数が6倍以上になっていることがわかります。
一般診療所 | 701 | 内科系診療所 | 389 |
---|---|---|---|
外科系診療所 | 253 | 小児科系診療所 | 52 |
産婦人科系診療所 | 71 | 皮膚科系診療所 | 262 |
眼科系診療所 | 45 | 耳鼻咽喉科系診療所 | 32 |
精神科系診療所 | 71 | 病院 | 4 |
一般診療所 | 中央区 | 414.35 |
---|---|---|
東京都 | 97.89 | |
内科系診療所 | 中央区 | 229.93 |
東京都 | 62.57 | |
外科系診療所 | 中央区 | 149.55 |
東京都 | 27.16 | |
小児科系診療所 | 中央区 | 30.74 |
東京都 | 20.07 | |
産婦人科系診療所 | 中央区 | 41.97 |
東京都 | 6.52 | |
皮膚科系診療所 | 中央区 | 154.87 |
東京都 | 23.27 | |
眼科系診療所 | 中央区 | 26.60 |
東京都 | 9.19 | |
耳鼻咽喉科系診療所 | 中央区 | 18.91 |
東京都 | 6.49 | |
精神科系診療所 | 中央区 | 41.97 |
東京都 | 10.39 | |
病院 | 中央区 | 2.36 |
東京都 | 4.54 |
平成28年(2016年)~平成31年(2019年)の人口推移、およびそれぞれの年の前年比をまとめた表です。毎年、数千人ずつ中央区の人口が増加していることがわかります。この4年間でもっとも増加人数が多かったのは、平成28年から平成29年にかけてです。
平成28年 (2016年) |
総人口 | 145,004 |
---|---|---|
総人口の増減 (前年比) |
5,560 | |
平成29年 (2017年) |
総人口 | 152,174 |
総人口の増減 (前年比) |
7,170 | |
平成30年 (2018年) |
総人口 | 159,075 |
総人口の増減 (前年比) |
6,901 | |
平成31年 (2019年) |
総人口 | 163,752 |
総人口の増減 (前年比) |
4,677 |
また、クリニックを開業する際に従業員を雇用した場合には、次のような労務関係の書類の届出を行う必要もあります。
【物件探し】
テナントやクリニックモールの物件を選ぶ方が多いです。
【開設手続き】
保健所と事前協議を行います。それまでにクリニックの名称や診療科目を決定しておきましょう。あとから変更することもできるので、綿密に詰めておかなくても問題ありません。また、開業直前のトラブルを避けるためにも、内装業者から図面を受け取り、それを保健所に確認してもらっておいてください。
医師会に加入する場合は、事前に管轄内の医師会事務所まで足を運び、加入条件や入会金について問い合わせておきましょう。
【資金調達】
銀行を選ぶ際には、金利・返済期間・団信加入などの条件など、さまざまな観点からじっくりと検討することが大切です。また、税理士・公認会計士の選定も進めておきましょう。
【医療機器の選定】
サイズや操作性のよさなどをしっかりと確認してから選べるように、できるだけ早めにリサーチしておくことをおすすめします。
【資金調達】
融資申し込みのための面談前に、事業計画書や借入返済表、医師免許証ほか、すべての書類がそろっているかどうかを確認しておきましょう。
【物件契約】
物件契約をむすぶ前に、保健所との事前協議や医師会の加入条件の確認、物件の看板設置場所の確認、構造上の問題の有無に関する確認、耐震・大規模修繕計画書の内容確認、銀行融資の確約などをすべて済ませおくことが大切です。
【医療施設の設計・施工】
内装コストをおさえるためにも、設計コンペの実施をおすすめします。内装に関する要望をリスト化しておくと、打合せをスムーズに進めやすくなります。また、工事費用の支払いは、たいてい2~3回に分けて行われます。着手金として半額、そして引き渡し時に残金を支払う流れが一般的です。
【従業員の求人・配置】
採用条件に関する詳細を決めておきます。そして、図面上で従業員の動線を確認の上、配置人数についても考えておきましょう。開業当初は少人数に抑え、売上の見通しがついてから従業員を増やすことをおすすめします。
【広告戦略】
数ある広告方法から、クリニックを広告するのに適した方法を選びます。メリット・デメリット・コストパフォーマンスを考慮することが大切です。また、ホームページ制作業者を選ぶ際にも、契約内容にしっかりと目を通した上で検討しましょう。
【医療機器のリース契約】
医療機器の見積書を取り寄せ、検討の上、リース契約などを締結します。
【従業員の採用】
ハローワークだけでなく、さまざまな求人募集媒体を利用できます。正社員募集でなくパートスタッフを募集する場合には、フリーペーパーもおすすめです。また、キャリアアップなどの助成金を受けるには、申請条件について社会保険労務士に相談してみてください。
【広告戦略】
ホームページ以外にも、院内リーフレットやクリニック案内カード、名刺などの印刷物作成も行い、効果的に利用していきましょう。
【運転資金の借り入れ】
資金が必要になるタイミングに借り入れを行うことが大切です。早く借り入れをしてしまうと、利息が発生してしまうからです。
【開業手続き】
開設届をはじめとするさまざまな開業手続きを済ませます。
【医療機器や備品の搬入】
搬入日当日にバタバタしないよう、設置場所の広さなどを確認しておきましょう。
【従業員の研修】
医療機器・電子カルテの操作説明や受付業務・在庫管理業務の調整、そして社会保険・労働保険の契約など、従業員の受け入れ体制や保険関連の準備も済ませておきます。
中央区の診療圏調査をさまざまな角度から実施し、予想される患者数の想定をしておくことが、安定した運営につなげるためには欠かせません。また、クリニック開業直前になって不備が見つかるなどの事態に陥ることのないよう、書類提出などを含む開業準備全般を、もれなく済ませておきましょう。
【3社の選定理由】
2022年3月17日時点「クリニック開業 東京」「医院開業 東京」とGoogle検索して表示された59社の中から、本格的な診療圏調査を無料で提供している会社の内、3社を以下の理由により選出。
なの花東日本(メディカルシステムネットワークグループ)…該当企業の中で唯一、開業のコンサルティング費用が無料で、自社でテナント(医療ビル・モール等)を企画開発している。
PHCメディコム…該当企業の中で、医院継承に対応し、最も多くの医療ITシステムを開発している。
アプト…該当企業の中で、23区、23区外(諸島部除く)戸建て物件の紹介数が最も多く、不動産仲介業や建築工事業を行っているため、自由度の高い物件を見つけることができる。